半導体製造とPFAS

2024年2月24日、台湾の大手半導体メーカーTSMCが熊本県菊陽町にて日本での第1工場を開所しました。
第2工場の建設も予定されています。

半導体製造にはPFAS(ピーファス)が使用されることがあります。
PFASは、ウエハー上に回路パターンを転写するためのフォトレジスト(感光材)や製造装置内部の配管やバルブといった部品の表面加工など、幅広い用途に利用されます。

PFASは環境において持続性が高く、生物蓄積性があり、長期間にわたって環境や生物に影響を与えることが知られています。
PFASが環境中に放出されると、地下水や地表水などの水質汚染や生態系への影響を引き起こす可能性があります。

PFASの使用や排出に関する規制が世界中で強化されています。
半導体産業もこの規制の対象となり、PFASの使用量を削減し、代替品の開発や環境負荷の低減が求められます。

熊本県では、2023年(令和5年)7月から8月にかけて、河川水と地下水を対象にPFASの一種であるPFOS、PFOA、PFHxSについて水質調査を実施しました。
調査の結果、指針値は超過していませんでした。
今後、TSMC工場稼働後については変化点を注視していく必要があります。

参照:熊本県 有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)について
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/51/180746.html

(長谷川 祐)