サーキュラーエコノミー

サーキュラーエコノミー(Circular Economy)、循環型経済がEUから打ち出されています。
サーキュラーエコノミーは「原材料⇒製品⇒リサイクル」の製品ライフサイクルを持続的に循環させる仕組みです。
エネルギー消費の効率化やCO2排出削減に直結します。

使用済みの製品から部品や材料を取り出してリサイクルするときに有害物質の含有がネックになります。
そのためには、どの部品やどの材料がどのような物質を含有しているのか、分かるようにしておく必要があります。
リサイクル作業者が解体時に有害物質に触れないようにすることも大切です。
例えば、パソコンを解体するときに、「電子基板に鉛が使用されているか?」「配線ケーブルにフタル酸エステルが含有されているか?」など、解体作業者が有害物質の含有箇所を認識できることが重要です。

今年2021年1月からEUではSCIP(Substances of Concern In Products)データベースへの入力がスタートしました。
これは製品中のどの箇所にSVHC(高懸念化学物質)が含有されているかをデータで共有する仕組みです。
流通業者や解体作業者はSCIPデータベースから有害性に懸念がある物質の含有を知ることができます。
EUへ製品を輸出している日本の事業者にとっては、EUの輸入者側からデータ提供の要求が強まっていくと考えられ、事前に準備しておくことが求められます。