CMP構想の特筆点

最新更新日 2024-06-11

経済産業省の分科会から「CMP(仮称)構想」が発表されました。
今後の製品化学物質管理の方向性を見通す上で興味深い点が見受けられます。

・情報伝達技術にブロックチェーンの導入
・製品含有化学物質管理に加えて資源循環にも利用
・電機電子業界と自動車業界が推進を主導

ファイルの受け渡しからWeb上でのブロックチェーンを利用した情報伝達となれば、サプライチェーン上の利便性はこれまでのchemSHERPAよりも格段に高まります。

資源循環、リサイクルにも利用できれば、参加する業界や事業者は広がることが期待できます。RoHSやREACHに直接関係しない国内型企業の参加も期待できます。

電機電子と自動車とで連携して共通の情報伝達スキームが設置することは、業界によって情報伝達システムを使い分ける手間が省けるため、サプライヤー企業にとって大きな効率性の向上になります。ただ、自動車業界のIMDSはグローバルスタンダードであるため、IMDS自体を変えることは難しいと思われます。

具体的な内容が明らかになるのはこれからなので、今後のCMPの進捗には注視していく必要があります。

参考情報:産業構造審議会製造産業分科会第11回化学物質政策小委員会 令和5年度第1回化学物質審議会 合同会議 資料8

(長谷川 祐)