最新更新日 2021-11-22
紛争鉱物の対象が拡大される兆しを見せています。
対象の鉱物が、従来のスズ・タンタル・タングステン・金の3TGから、コバルト、マイカ、グラファイト等に拡大されようとしています。
一部の企業ではコバルトやマイカのサプライチェーン調査を既に始めています。
一方で、対象地域についても拡大が検討されている可能性があります。
これまではコンゴ民主共和国ならびに周辺9ヶ国が対象とされていました。
これらのほかにも、武力紛争による暴力や人権侵害が見られる地域をConflict Affected and High-Risk Areas (CAHRAs)として定義しています。
CAHRAsは「カーラ」と一般的に呼ばれています。
児童労働や環境破壊も対象としていく傾向にあるようです。
具体的にCAHRAsとされる国・地域は定まっていませんが、人権問題や武力弾圧などがフォーカスされていく可能性は小さくないと思われます。
その場合、日本の企業にとって、これまでのコンゴ民主共和国に関するサプライチェーン調査よりも更に困難を極めることが予想されます。
(長谷川 祐)