金属は鉄と非鉄金属に分けられます。
非鉄金属はベースメタルとレアメタルに分けられます。
ベースメタルは産出量が多く、比較的に精錬が簡単な金属です。銅や亜鉛、アルミニウムなどです。
レアメタルは産出量が少なく、その名の通り希少な金属です。
紛争鉱物のタンタルやタングステンはレアメタルです。
第5の紛争鉱物と呼ばれるコバルトもレアメタルです。
スマホやパソコンなどデジタル機器の生産にはレアメタルが必要不可欠です。
デジタル社会はレアメタルの供給によって成り立っているといえます。
2020年はコロナ禍で一年が過ぎました。
世界経済は落ち込みが顕著でした。
その中で、7月~9月のパソコン世界生産は前年比115%の大幅増加でした。
テレワークやオンラインなど社会のデジタルシフトがパソコン需要を押し上げたようです。
デジタル機器の需要増加によってレアメタルの需要も高まっています。
しかし、レアメタルは供給が限定的のため、需給がひっ迫して、市場価格が高騰している金属もあります。
レアメタルは一部の国に産出が集中しているものがほとんどです。
コバルトのコンゴ民主共和国やレアアース(希土類)の中国が典型です。
レアメタルの供給が止まると、デジタル機器は生産できず、デジタルテクノロジーは機能しなくなります。
デジタル社会はレアメタルにて成り立っていると言えます。
(長谷川 祐)