紛争鉱物規制を易しく説明します。紛争鉱物規制は化学物質法規制ではありません。
米国のドット・フランク法という金融面での法律の一部条項です。
鉱山での労働における人権侵害を防ぐための法律です。

紛争鉱物規制は、コンゴ民主共和国などの紛争地域で採掘されるスズ、タンタル、タングステン、金の売買が、武装勢力の資金源や人権侵害につながることを防ぐため、制定されました。
スズ、タンタル、タングステン、金の4つの金属を総称して3TGと呼びます。

米国に上場している企業は自社製品(成形品)に紛争鉱物が含まれていないか、含まれている場合は調達状況について、米国証券委員会に対しての報告の義務があります。
EUでも紛争鉱物規制はありますが、対象が鉱物(加工する前)であり、成形品は対象外です。

CMRT(=Conflict Minerals Reporting Template)と呼ばれるEXCELベースの書式で3TGの含有情報を伝達することが一般的です。

部品・材料メーカーにとっての実務上のポイントは以下の通りです:
1.紛争鉱物3TGの含有の可能性がある部品・材料か否か、仕様書やSDSからチェックする
2.サプライヤーに対して、CMRTの提出を求める
3.サプライヤーからのCMRTをもとに自社のCMRTを作成し、顧客に提出する

通常は、CMRTを顧客に提出することで、紛争鉱物規制への対応は完了です。

(長谷川 祐)