PFASの用途

報道等で懸念が高まっているPFASですが、水や油をはじき、熱に強い特徴があるため、工業用途や消費者製品に広く使用されてきました。
その用途の中から、私たちが日ごろ接する機会の多い製品をピックアップしてみました。

1.アパレル・アウトドア:衣料品、屋外用品、靴、カーペットなどの製品に「防水性」を提供するためにPFASが使われていることがあります。

2.調理用品:調理器具、包装材料、調理用紙、フライパンなどの表面に「非粘着性」をもたらすために使用されます。これにより、食品や調理物がくっつきにくくなります。

3.消防剤:一部のPFASは燃料に対して「消火効果」を持っているため、消火活動に使用されます。

4.電子機器:電子回路、コンデンサ、半導体などの製造プロセスにおいて、PFASが「絶縁体」として使用されることがあります。

5.航空宇宙産業:航空機や宇宙機の構造材料としてPFASが使用されることがあります。「耐候性」の向上のために内装・外装・燃料タンクのコーティングに使用されます。

これらは一般的な用途の一部であり、PFASは他の製品や産業にも使用されています。
PFASは環境への影響や健康への懸念が指摘されており、使用に関して規制や制限への動きが世界的に広がっており、今後の規制動向に注視する必要があります。
ただ、PFASの定義は世界的に統一されているわけではなく、国や地域・州などによって異なるため、情報伝達スキームにPFASを載せることはかなり難しいことが想像されます。

(長谷川 祐)