リバースサプライチェーン

最新更新日 2021-12-20

「リバースサプライチェーン」への取り組みが製品含有化学物質管理において急速に拡がっています。

「リバースサプライチェーン」は販売された製品を回収して再利用していく流れです。
廃棄されるものを可能な限り最小限化し、再利用できる部分を最大化する、リサイクルと捉えることもできます。   

製品含有化学物質管理におけるリバースサプライチェーンは、単純な使い回しではなく、再利用される製品にどんな物質が含有されているのかを的確に管理していくことです。
例えば、使用済みのプラスチック製品や金属製品を回収して粉砕して再利用するだけでは不十分です。
有害物質部分を取り除く、有害物質を適切に処理する、再利用されるものに含有される物質の情報伝達を確実に行うなど、化学物質管理的に重要かつ必要不可欠なプロセスを確保する必要があります。

リバースサプライチェーンは、サプライチェーンが動脈産業であることに対して、廃棄物処理として静脈産業に位置付けられています。
今後は静脈産業であると同時に、マテリアルを供給する動脈産業としても位置付けられていくかもしれません。
動脈と静脈が一体となった真の循環経済であると言えます。

(長谷川 祐)